不登校の子供が自分の存在を蘇らせたひと言
【蘇らせた 一言】
僕が 学校へ行かないで
部屋に閉じこもり
目に映る 紐という紐が
来る日も 来る日も
太くなり
僕の存在が薄れようと
していたとき
お父さんの あの一言で
薄れ行く存在から
蘇る事ができた
お前の辛い気持ち
分かって
けらんにぇくて
ごめんな
その日から
僕は お父さんを
殴らなくなった
1999・1
不登校の子供の立場に立って考える
カウセリングスクールの再受講を受けたとき
相手の身になって考え
思いを巡らし接して行く事を学びました。
学ぶ前は息子に、叱咤激励するばかりで
思い巡らす事など
ほど遠い私でした。
学んでからは、息子は
「今、どんな思いでいるのだろうか
俺が息子の立場だったら
どう思うのだろうか」と
考えるようになりました。
息子が暴力を止めた晩に
風呂場で言った
どの一言が心を打ったのだろうか
どう響いたのだろうかと
思いを巡らせているときに
浮かんだのは
「息子は、昼夜逆転とゲームの
日々を送りながら
どうする事も出来ない苛立ちと
葛藤しながら
生きてゆく気力を
失いかけていたのかも知れない
殴る、蹴るの行為も当たる所が無いまま
無意識に手を出してしまったのだろう。
そんなとき、風呂場でのあの一言が
薄れ行く存在を
引き留めたのかもしれない」
こんな思いの中で作った詩です。
読んでいて、情景が浮かんできて涙が出ました